TDKが、AIのデータ処理速度を飛躍的に向上させる新しい光技術を開発したと発表しました。
セミナーを利用した従来のフォト検出器よりも、データの伝送速度を10倍に高めることができるとされています。
この新技術は「スピンフォト検出器」と呼ばれ、光、電子、磁気の要素を組み合わせることで、20ピコ秒という驚異の反応時間を実現しました。
AIプロセッサのデータ転送速度は、現在の電子技術によって大きく制限されていると指摘されていますが、この技術によって、そのボトルネックが打破されることで、AIやデータセンター業界に大きな変革をもたらすことが期待されています。
東京の日本大学の電気工学教授も、この新デバイスの将来性を高く評価しています。
AIでは大量のデータを高速に伝送する必要があるため、これまでの電気信号によるデータ転送から、より早く光を使った技術への切り替えが求められています。
TDKは、今後更なるテストを経て、2026年3月末までにサンプルを顧客に提供し、今後3年から5年以内には量産を開始する予定です。
この技術は、フォトニック統合回路市場の成長を後押しし、次の10年で10倍以上に拡大することが予測されています。
さらに、省エネルギーという点でも優位性を誇り、スマートグラスや高速イメージセンサーなどの新市場への応用も期待されています。
これによって、TDKは既存のiPhone用バッテリやハードディスクドライブ用の技術を応用し、光技術の革新に成功したのです。
出典 : TDK claims optical breakthrough to tackle generative AI’s biggest bottleneck https://www.ft.com/content/f08da7af-be14-430e-845f-f46e84b321b8
