中国科学院が、チップ設計のスピードアップを目指すAIシステム「QiMeng」を開発しました。このオープンソースプロジェクトは、完全自動のハードウェアとソフトウェア設計を目的としており、CPU全体の設計が可能です。しかし、現時点でのサンプルチップは小規模のものにとどまっています。
QiMengは「啓蒙」という意味で、2つのプロセッサが既に開発されています。一つはインテル486に匹敵し、もう一つはArm Cortex A53に匹敵するとされていますが、特設ウェブサイトのリンクは切断されています。
アメリカの技術制裁を背景に、中国の自主開発によるイノベーションが促されており、このシステムはCADなど従来の設計ツールとは異なるアプローチを持ちます。AIを活用したチップ設計の詳細はまだ明らかになっていませんが、テストでは数週間かかる設計作業を数日で完了できるとされています。
これまでのAIチップ設計の進歩とは異なり、QiMengは業界を変革する可能性を秘めた大胆なプロジェクトかもしれません。中国のチップ設計技術業界は「戦略的に重要な産業」であるとの認識のもと、今後の展開が非常に注目されます。
出典 : China claims to have developed the world’s first AI-designed processor — LLM turned performance requests into CPU architecture https://www.tomshardware.com/pc-components/cpus/china-claims-to-have-developed-the-worlds-first-ai-designed-processor-llm-turned-performance-requests-into-cpu-architecture