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はじめに
Grokは、xAIが提供する対話型のAIです。X(旧Twitter)上で使う形と、Xとは別に契約して使う形があり、どの有料プランを選ぶかで使える機能や上限が変わります。
この記事では、Grokの有料プランを中心に、料金体系、できること、加入や解約の流れ、無料で試す方法までを整理します。料金や機能は時期により変わるため、ここでは各社の記事や公式情報で示された内容をもとに説明します。
企業で使う場合は、単に月額の安さだけでなく、混雑時でも止まりにくいか、チームで管理しやすいか、アカウント連携や支払い窓口が分かりやすいかも選定材料になります。
Grok有料プランの全体像

提供形態の違い
Grokの有料プランは、大きく分けて2つの入り口があります。1つはXの有料プランに入ってX上でGrokを使う形、もう1つはGrokを単体で契約して使う形です。どちらを選ぶかで、支払い先や使う場所、特典の付き方が変わります。
Datastudios.orgは、Grokが「スタンドアロン購読」と「Xプラットフォームへの統合サービス」の両方で提供され、選んだプランが使用上限、機能へのアクセス、混雑時の優先度を決めると整理しました(参照*1)。同じGrokでも、入口が違うだけで体験の質が変わる点がポイントです。
社内で複数人が使うなら、購入経路がどこかも先に決めておくと、経理処理や問い合わせが楽になります。Xで払うのか、grok.comの請求画面で払うのか、アプリストアで払うのかで、管理のやり方が変わります(参照*2)。
無料枠と有料枠の基本差
無料枠と有料枠の差は、単に「使えるかどうか」ではなく、「どれだけ安定して、どれだけ深く使えるか」に出ます。混雑している時間帯に止まりやすいか、返答が速いか、上位の機能に触れられるかが分かれ目になります。
Datastudios.orgは、X Premiumは制限の増加と優先度を提供し、階層ごとにGrokの権利が設定され、メッセージ上限の増加、計算の優先度、モデル機能への安定したアクセスが得られると示しました。また、X側のサブスクリプション状態と特典が密接に結びつき、スタンドアロン版と機能アクセスが異なる場合があるとも説明しています(参照*1)。無料で触ってから、上限や待ち時間が気になった段階で有料を検討する流れが自然です。
無料枠は「短い質問」「短い下書き」には向きますが、長時間の調査や、何度も書き直す作業では、待ち時間や回数制限が作業の止まりやすさにつながります(参照*1)。業務で使うなら、月内の利用量が読めるようになってから有料化すると、費用の説明もしやすくなります。
料金体系とプラン一覧

Grokの有料プランは、Xの有料プランとして払う方法と、Grok単体のサブスクリプションとして払う方法に分かれます。ここでは、記事内で具体的に示された金額をそのまま整理します。
同じ名称でも、時期や販売経路で金額が変わることがあります。たとえばX Premium+は、月額$40と書かれた例と、月額$50と書かれた例があり、年額表示も別に示されています。契約前に、実際の購入画面で金額を確認する前提で読み進めてください。
APIを使って自社のシステムに組み込む場合は、月額課金とは別に「使った分だけ払う」料金が出てくることがあります。Simon Willisonは、Grok 4のAPI価格として、入力トークンは100万あたり$3、出力トークンは100万あたり$15と記しています(参照*3)。トークンは文章量の目安で、入力は送った文章、出力は返ってきた文章です。
X Premium+とX側課金の料金
X側でGrokを使う代表的な選択肢が、X Premium+です。Engadgetは、X Premium+を月額$40で利用している場合、Grok 3の機能へ「より多くのアクセス」が得られ、Voice Modeなどの高度な機能にも先行アクセスできると説明しました(参照*4)。この書き方から、X Premium+はGrokの上位体験につながる入口として扱われています。
一方でSentisight.aiは、X Premium+を$50/月または$350/年と示し、Grok-3への優先アクセス、より高い利用上限、より速い応答、Voice Modeなど新機能の先行アクセスを提供すると整理しました(参照*5)。同じPremium+でも金額表記が揺れているため、読者のあなたが契約する時点の表示を基準にするのが安全です。
X側課金の良さは、Xの体験とGrokが一体になっている点です。Xを日常的に使い、投稿の下書き、要約、調べものを同じ場所で済ませたい人は、この導線が合いやすいです。逆に、Xをあまり使わずGrokだけを使いたい人は、次に紹介するスタンドアロン課金のほうが判断しやすくなります。
企業での運用では、誰がどのアカウントで購読しているかが追いづらいと、途中で使えなくなる原因になります。Xの購読はX側の仕組みで管理されるため、返金などの窓口もX側になります(参照*2)。
SuperGrokとSuperGrok Heavyの料金
Grokを単体で契約する代表がSuperGrokです。Engadgetは、スタンドアロン版SuperGrokを月額$30で利用している場合も、Grok 3の機能へ「より多くのアクセス」が得られ、Voice Modeなどの高度な機能に先行アクセスできると説明しました(参照*4)。Xの有料プランに入らなくても、Grok中心で強化できる設計だと読み取れます。
さらに上位として、SuperGrok Heavyがあります。Simon Willisonは、消費者がGrok 4へ「SuperGrok」プラン(月額$30または年額$300)または「SuperGrok Heavy」プラン(月額$300または年額$3,000)でアクセスできると示しました(参照*3)。月額で見ると$30と$300で10倍差があり、Heavyは明確にヘビーユース向けの価格帯です。
Sentisight.aiも、SuperGrokを$30/月または$300/年とし、DeepSearchや高度な推論モードなど、研究・分析・創作に適していると説明しています(参照*5)。X中心か、Grok中心か、そして必要な強さがどこまでかで、料金の納得感が変わります。
チームで使う話が出ている場合、Fritz.aiはビジネスプランとして$30/席/月、エンタープライズはカスタム価格とし、共有や請求の一元化、チーム管理などを含むと紹介しています(参照*6)。社内展開の第一歩として、まずは数席で試し、使い方が固まったら席数を増やす進め方が取りやすくなります。
有料プランで解放される機能

有料プランの価値は、回数が増えるだけではありません。難しい問題に強いモード、調べものをまとめる機能、音声や画像などの追加機能が、段階的に開放されます。
ここでは、記事内で具体的に言及された機能を、推論と調査、画像と音声に分けて説明します。どの機能がどのプランで使えるかは変わり得るため、機能名と「有料で差が出るポイント」を押さえるのがコツです。
業務で使うなら、「速さ」「長い文章を扱えるか」「画像や音声が必要か」を先に決めると、過不足が減ります。
推論とリサーチ機能
調べものを一気に進めたい人に関係するのが、DeepSearchです。Engadgetは、DeepSearchが「次世代の検索エンジン」として研究の要約を生成する機能だと説明しました(参照*4)。検索結果を並べるだけでなく、要点をまとめる方向に寄せた機能だと理解できます。
同じくEngadgetは、無料版と有料オプションの差として、無料のやりとりは同時接続数が多いとサーバー制限に達する可能性があり、有料ユーザーは優先されると述べました。また有料ユーザーは「Big Brain」モードを使え、難しい数学・科学・コーディングの問題にも対応でき、処理能力を要する問題に向くと整理しています(参照*4)。ここでいうコーディングは、プログラムを書く作業のことです。
つまり有料は、混雑時の優先度と、重い問題に強いモードの2点で体感差が出ます。たとえば、宿題の解き方を聞く程度なら無料でも足りますが、長い資料を読み比べて要点を作る、計算が多い問題を解く、プログラムの不具合を直すといった場面では、有料のほうが止まりにくく、深く考える設定を使いやすくなります。
DXの現場では、社内規程の読み込み、提案書のたたき台、業界ニュースの整理など、同じテーマで何度も質問し直す作業が出ます。こうした作業は、回数制限よりも「途中で止まらないこと」が効いてきます。無料階でクールダウンや速度低下が起き得る点は、作業計画にも影響します(参照*1)。
画像生成と音声機能
画像まわりは、特に有料との線引きがはっきりしやすい領域です。NPRは、発表直後にGrokが高度に性的な深層偽造画像を生成したとして世界的な非難と精査を受け、現在は画像生成と編集機能を有料ユーザーに限定していると伝えました(参照*7)。深層偽造は、本物に見える偽の画像や動画を作る手法のことです。
音声については、上位プランで先行アクセスが語られています。Fritz.aiは、SuperGrok($30/月)の特徴として、音声の優先アクセス、Imagineモデル、コンパニオン機能、AniとValentineという2つの人格機能、そして128,000トークンのメモリを挙げました(参照*6)。トークンは文章量の目安で、数字が大きいほど長い文脈を扱いやすいという理解で十分です。
またEngadgetは、SuperGrok加入者は生成できる画像の回数に制限がないと記しています(参照*4)。デザイン案のたたき台を何度も作るような使い方では、この差がそのまま作業時間に出ます。
画像生成や編集を使いたい、音声でやりとりしたい、長い会話や長文の前提を保ったまま作業したい場合は、どの有料プランがその機能を含むかを先に確認すると迷いにくいです。逆に、文字だけで短いやりとりが中心なら、料金よりも上限と混雑時の優先度を軸に選ぶほうが現実的です。
一般的に、企業で画像生成を扱うときは、社内のルールに合わせて「作ってよい画像」と「扱ってよい素材」を決めておくと運用がぶれにくくなります。個人の遊びと業務利用では、求められる確認の深さが変わるためです。
加入・連携・解約・返金の手順

Grokは、X側の契約とGrok単体契約があるため、連携の手順を知っておくと安心です。特に、Xの契約特典をGrok側に反映させる場面では、アカウント連携が前提になります。
ここでは、公式の案内で示された連携方法と、無料トライアル後に自動更新されるケースを例に、解約の考え方を整理します。
社内での混乱が起きやすいのは、「どこで買ったか」が曖昧なまま、請求だけが来るケースです。購入経路の切り分けは、導入時点で決めておくと安全です。
Xアカウント連携と権利付与
xAIのFAQは、Grok WebsiteのSettingsからAccountを開き、「Connect your X Account」を押すとXのSSOページに移動し、xAIのサインイン方法としてXアカウントを追加できると説明しています(参照*2)。SSOは、別のサービスのアカウントでまとめてログインする仕組みのことです。
同じFAQでxAIは、連携後にXの購読ステータスを取得し、適切な特典を付与すると示しました。また、サインイン方法の管理はhttps://accounts.x.aiで行えるとしています(参照*2)。X側でPremium系に入っているのにGrok側で特典が反映されないと感じたときは、まずこの連携状態を確認するのが筋道です。
企業でよくあるのは、担当者が変わってログイン方法が分からなくなるケースです。どのメールアドレスとどのXアカウントで連携したかを、社内の管理台帳に残しておくと、引き継ぎが短時間で済みます。
解約と返金の窓口
解約で特に注意したいのは、無料トライアルが自動で有料に切り替わるタイプです。Datastudios.orgは、SuperGrokの30日トライアルが2025年7月に開始され、Grok 4 Heavyの利用を解放し、期間終了後は自動で月額$300へ更新され、キャンセルしなければ継続になると説明しました(参照*8)。月額$300は負担が大きいため、試す前に終了日と解約手順をセットで確認しておく必要があります。
同じ記事でDatastudios.orgは、開始はGrokの請求ダッシュボードで「Try 30 Days Free」を選択すると示しています(参照*8)。
公式FAQでは、SuperGrokをGrok Websiteから購入した場合はgrok.comのSettings→Billingで購読を管理でき、Apple App Storeで購入した場合は返金申請、Google Playで購入した場合はキャンセルや一時停止などを行うと説明されています(参照*2)。X Premiumに加入している場合、返金は法令に基づきX側が処理し、返金申請もXから行う流れです(参照*2)。
返金の可否や窓口は契約経路で変わることがあるため、Xで払ったのか、Grokの請求画面で払ったのか、アプリストアで払ったのかを先に切り分けると、問い合わせ先を間違えにくくなります。
無料で試す方法とアップグレード判断

Grokは、常に完全無料というより、無料で触れる枠を残しつつ、有料で上限や優先度、追加機能を広げる設計として語られています。無料で試す方法を知っておくと、必要な範囲だけ課金する判断がしやすくなります。
ここでは、期間限定の無料解放と、トライアルやプロモーションの条件を分けて整理します。無料でどこまでできるかを把握し、足りない部分が出たときに有料へ上げる流れを作るのが現実的です。
企業の導入判断では、無料の範囲で「どの業務に効くか」を小さく試し、使う部署と使わない部署を分けると、PoC止まりになりにくくなります。
期間限定の無料解放と制限
期間限定で無料解放されることがあります。Engadgetは、Grok 3がX上でサブスクを支払わなくても無料で利用でき、xAIの創業者イーロン・マスクが「短期間のうち無料で利用できる」と述べた一方で、具体的な期間は発表されていないと伝えました(参照*4)。無料開放は突然始まり、いつ終わるか読みにくい性質があります。
Sentisight.aiは、Grok-3の登場時にマスクが無料アクセスは「サーバーが溶けるまで」と述べ、期限付きの段階だと明言したと説明しました。その後も一定の無料アクセスは残るものの、非課金ユーザーはクエリ回数の上限が厳しくなり、応答速度が遅くなり、プレミアム機能へのアクセスが制限されていると整理しています(参照*5)。無料で試すときは、速度と回数の制限に当たったかどうかを、アップグレード判断の材料にすると分かりやすいです。
Datastudios.orgは、無料階は需要が高いときにクールダウン、応答速度の低下、容量制約時には高度機能のアクセスが断続的になる場合があると説明しています(参照*1)。業務で使うテストでは、混雑しやすい時間帯にも試すと、実運用に近い判断ができます。
トライアルとプロモーションの条件
無料トライアルは、期間が明確な代わりに自動更新が前提になりやすいです。Datastudios.orgは、SuperGrokの30日トライアルがGrok 4 Heavyの利用を解放し、Grok 4 Heavyはコンテキスト窓256,000トークン、研究・分析・コーディング用途で月間最大500万トークンまで利用可能だと説明しました(参照*8)。数字で条件が示されているため、試す前に自分の用途がそこまで必要かを考えやすいです。
同じくDatastudios.orgは、開始は請求ダッシュボードで「Try 30 Days Free」を選び、期間終了後は自動で月額$300へ更新されると注意点を示しました(参照*8)。試すなら、開始日と終了日、解約の締め切りをカレンダーに入れておくと、意図しない請求を避けやすくなります。無料開放と違い、トライアルは条件がはっきりしている分、管理の手間もセットで発生します。
開発チームがAPIを試す場合、Datastudios.orgは毎月$150分の無料APIクレジットや、新規向けの20,000サンドボルトークンなどの選択肢も整理しています(参照*8)。社内の小さな自動化から始めたい場合、まずはAPIで試して、使い道と費用感を掴む方法もあります。
なおxAIのFAQでは、アカウント削除の手順に従って削除すると、同じアカウントでAPIへアクセスしていた場合はAPIへのアクセスも削除されると説明されています(参照*2)。退職や組織変更が起きやすい会社では、個人アカウントにひもづけた運用にしない設計が、後から効いてきます。
おわりに
Grokの有料プランは、Xの有料プランとして使う道と、Grok単体で契約する道があり、料金も機能も段階的に分かれています。混雑時の優先度、上限、DeepSearchやBig Brain、音声、画像生成など、どこに差が出るかを押さえると選びやすくなります。
まずは無料で触り、回数制限や速度低下、使いたい機能の制限に当たったかを確認すると、課金の必要性が見えます。トライアルを使う場合は自動更新の条件を先に確認し、X連携が必要な場合は公式の手順どおりに設定して、特典が正しく付く状態を作るのが近道です。
企業の導入では、購入経路と管理方法を先に決め、少人数で使い方を固めてから広げると、現場も経営も納得しやすくなります。
監修者
安達裕哉(あだち ゆうや)
デロイト トーマツ コンサルティングにて品質マネジメント、人事などの分野でコンサルティングに従事しその後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサルティング部門の立ち上げに参画。大阪支社長、東京支社長を歴任したのち2013年5月にwebマーケティング、コンテンツ制作を行う「ティネクト株式会社」を設立。ビジネスメディア「Books&Apps」を運営。
2023年7月に生成AIコンサルティング、およびAIメディア運営を行う「ワークワンダース株式会社」を設立。ICJ2号ファンドによる調達を実施(1.3億円)。
著書「頭のいい人が話す前に考えていること」 が、82万部(2025年3月時点)を売り上げる。
(“2023年・2024年上半期に日本で一番売れたビジネス書”(トーハン調べ/日販調べ))
参照
- (*1) Data Studios ‧Exafin – Grok AI Free Plans And Subscriptions: Free Tier Limits, Trial Access, And Feature Availability
- (*2) FAQ – Grok Website / Apps
- (*3) Simon Willison’s Weblog – Grok 4
- (*4) Engadget – xAI's Grok 3 is available for free to everyone 'for a short time'
- (*5) SentiSight.ai – How Long Will Grok-3 Be Free to Use, What Will Costly Pricing Be?
- (*6) Fritz ai – Grok AI Pricing: What You’re Really Paying For (And If It’s Worth It)
- (*7) NPR – Pentagon is embracing Musk's Grok AI chatbot as it draws global outcry
- (*8) Data Studios ‧Exafin – Grok: how to get free trials and limited-time premium access