図書館が情報の宝庫であることは周知の事実ですが、最新のデジタル技術を駆使したサービスにより、その魅力が一層深まっています。
たとえば、神奈川大学の日本常民文化研究所では、海村の歴史を物語る漁場図700点をデジタル化し公開しており、江戸時代から戦前にかけての漁業の変遷を知ることができます。
それと同時に、伝統的な文字情報も翻刻し、異なる角度からの検索が可能です。
一方、ARLやIFLAといった図書館関連団体は、生成AIの利用や障害者サービスの充実など、利用者の多様なニーズに応えるための研究やガイドラインを発表。
近代日本軍事名簿の目録やオリンピック・パラリンピックの資料アーカイブの公開等、貴重な情報が易しくアクセス可能になっています。
また、Elsevier社が提供する「ScienceDirect AI」は、研究論文の読み込みを効率化するサービスを提供しており、研究者にとって有益なツールとなっているでしょう。
最先端技術や研究のアシストに留まらず、郡山市歴史情報博物館の開館など、地域史を伝える施設の設立も進んでいます。
文化を育む土壌としての図書館の進化は止まることはなく、私たちの知的好奇心を常に刺激し続けています。
デジタルとリアルが融合し、新たな学びの場が拡がる今、図書館はまさに変革の最前線に立っているのです。
出典 : カレントアウェアネス-R https://current.ndl.go.jp/car
