中国の新興テクノロジースタートアップであるDeepSeekが、アメリカの巨大テック企業と競合するほどの能力を持つ大型言語モデル(Large Language Models、以下LLM)をわずかなコストと計算力で開発し、業界に衝撃を与えました。
DeepSeekが開発した「DeepSeek-R1」という部分的にオープンソースの「推論」モデルは、科学的な問題を解決する能力がOpenAIが開発した最先端のLLM「o1」と似た水準です。一方で、テキストから画像を生成する「Janus-Pro-7B」は、OpenAIのDALL-E 3やStable Diffusionに匹敵します。
中国政府は2030年にはAIの世界リーダーとなることを目指しており、AI分野で著しい進展を遂げることを目標に掲げています。その結果、中国はAI専門家を増やすために教育に力を注ぎ、多くのAI専攻の学位プログラムが設立されました。
DeepSeekの創業者である梁文峰氏は、同社が頂点の中国大学からの卒業生や博士号保持者を採用していると報告しています。また、新興企業は中国政府によるAI教育と人材開発の投資から恩恵を受けていると言われています。この革新的な試みは、中国がテクノロジーの世界大国としての地位を確立した若い世代によって推進されています。
出典 : How China created AI model DeepSeek and shocked the world https://www.nature.com/articles/d41586-025-00259-0