教育と計算思考の重要性が増す中、プログラミング教育が学生の計算思考スキル向上に不可欠であるという研究が注目されています。特に、協働型プログラミングが効果的だとされ、チームで互いのプログラミングスキルを補うことが可能です。自己効力感は学生の問題解決能力に影響を与え、協働型プログラミングでの相互観察やフィードバックを通じて向上させることができると考えられています。
また、学生の自己効力感は具体的な教授スタイルによって高まることが示されています。しかし、抽象的な思考スキルの育成も重要であり、この過渡期における学生の自己効力感の維持は重要な課題とされています。
現在、人工知能(AI)の進歩により、多言語モデル(LLMs)は教育分野において重要な役割を果たしつつあります。LLMsは、コード生成やデバッグ、個別の指導やフィードバックを提供し、学生の認知負荷を減らし、問題解決やアルゴリズム設計に集中させることを可能にします。
この技術は、協働型プログラミングの学習構造を変え、人対人モデルから人とAIの組み合わせモデルに変革をもたらすことでしょう。将来的には、LLMsの利用が中学生の計算思考スキルの発達に及ぼす影響を更に研究していくことが必要です。
出典 : LLM-based collaborative programming: impact on students’ computational thinking and self-efficacy – Humanities and Social Sciences Communications https://www.nature.com/articles/s41599-025-04471-1