AppleはAI分野で後れをとっていると見なされがちですが、意外にもMac StudioがAI研究に最適なコンピューターとして開発されました。
新たに搭載されたM3 Ultraチップは、最大512GBの統合メモリをサポートし、手軽にパワフルなAIモデルを動かすことができます。これにより、研究者は高価なサーバーファームを必要とせず、安価なコストで最先端の大規模言語モデル(LLM)を自らのハードウェアで運用可能となりました。
Appleシリコンが期せずしてAI研究に最適な理由は、その統合メモリアーキテクチャにあります。CPU、GPU、NPU(ニューラル処理ユニット)が同一チップ上で生産され、すべてが同じメモリを共有するためです。AIモデルにとっては、このような大容量メモリが特に必要とされるため、意図せずともAIハードウェアに最適な設計となりました。
また、最新のDeepSeek v3モデルのような大規模モデルのローカル実行により、クラウドAIサービスの利用料を払わずに済み、ネットワークの遅延やセキュリティのリスクなどの心配もありません。
Hugging FaceというオンラインAIリポジトリでは、ユーザー同士でMacに最適化されたモデルを共有し、Mac Studioを使用してローカルに効率良く動作させる事例があります。Appleが元々意図していなかったかもしれないAIコンピュータの設計が、偶然にも市場に新たな可能性を持ち込んだのです。
出典 : How Apple accidentally made the best AI computer https://www.cultofmac.com/news/mac-studio-ai-performance