大東文化大学の土橋俊寛教授が人工知能ChatGPTを使ったオークション実験の結果を発表しました。この実験では、ChatGPTが過度な入札を行い、人間とは異なる行動を示してしまったとのこと。この結果から、ChatGPTがルールを理解したり、入札と落札の結果から学習したりしていない可能性が示唆されました。
そこで、「エミリー・トンプソン」という優秀な学生のペルソナを付与して再度実験を行ったところ、入札の傾向に変化が現れました。しかし、依然として人間と同質の結果は得られませんでした。そのため、AIを実験被験者として使用する上での難しさと限界が浮き彫りになりました。
この研究は、ビジネス全般にも応用の可能性を暗示しており、新商品の感想を聞くなどのマーケティング活動に利用できるかもしれません。だからと言って、AIをオークションに利用した金儲けの手段として臨むには、「損」が目立つため現状では得策ではないようです。しかし、より「質の高いAI」が開発されたら状況は一変するかもしれません。
出典 : https://www.iza.ne.jp/article/20231115-SFYJICSNKVDS3PZOLXBXRVGXTM/