GPT-4にはさまざまな評価が寄せられていますが、作家でもありエンジニアでもある私の視点から、執筆支援ツールとしての実際の使用感をお伝えします。
GPT-4は一定の場面で実用的ですが、全面的に文章作成を任せるにはまだ力不足です。
特にエンジニア視点での冷静な分析と作家の目線での実用評価が重要となってきます。
文章校正では、無駄な表現を削除することで読みやすさが向上し、実作への採用も見込まれており、低い改善提案の精度を超える可能性を秘めています。
一方で、文章力がまだ足りず、細かい指示に従った文章生成は期待外れでした。
個々の描写に関しては、叩き台として役立つものの、物語全体のプロットを作成する機能は現状では満足できるものではありません。
自然言語処理の会社を創業した経験と小説も出版している私の視点からは、GPTと人間の共創が未来的な執筆スタイルを形成していくことを期待しています。
高度なリーダビリティと情報圧縮力が求められる小説の執筆では、今のGPT-4ではまだ十分とは言えませんが、創作の自動化への動きはすでに始まっています。
今後の進化に目を向けつつ、さらなる実験を重ねていきたいと考えており、それには早くGPT-4のAPIが待ち遠しいです。
出典 : エンジニア兼SF作家がGPT-4執筆支援を実戦投入できないか実験してわかったこと｜安野貴博 https://note.com/takahiroanno/n/n4036a09eb15a