私たちは、実験的なタンパク質の機能テストを用いて、モデルからの尤度を計測しました。そして、高い尤度を持つ塩基対はタンパク質の機能を維持または改善する傾向があること、低い尤度の塩基対は機能を破壊する可能性が高いことを発見しました。Evoと名付けた私たちのモデルは、タンパク質の配列を見たことがないにもかかわらず、最先端のタンパク質言語モデルの性能に匹敵する結果を示しました。これは私たちのアプローチが正しかった最初の兆候でした。
EvoはDNA配列を生成し、それを用いてCRISPR-Casのような複雑なシステムをラボで作成し機能テストを行なってきました。この技術により、豊富な試行回数から1つの機能するタンパク質を見つけることができました。そして、その成功した配列は最先端のシステムと同じくらいの性能を持ち、遺伝子編集に利用することが可能です。
現在は、簡単な原核生物のゲノムに焦点を当てていますが、将来はより複雑な真核生物への拡大を目指しています。しかし、DNAの言語しか理解できないため、生物の特性を決定する環境要因についてのモデル化も必要です。Evoにはまだ改善点がありますが、科学的発見や生物学的脅威から私たちを守る技術としての可能性を秘めていると言えるでしょう。
出典 : The Poetry Fan Who Taught an LLM to Read and Write DNA https://www.quantamagazine.org/the-poetry-fan-who-taught-an-llm-to-read-and-write-dna-20250205/
