ChatGPTを含む生成AIの登場により、人々は仕事が機械に取って代わられるという「ネオ・ラッダイト運動」とも呼べる危機感を覚えています。
しかし、国立情報学研究所の佐藤一郎教授によると、一気に大量失業者が出るということは考えにくいです。歴史をひも解くと、技術革新は徐々に変化をもたらすものであり、過去に一挙に大量失業を生んだ事例はありません。
ラッダイト運動も、機械を敵視したのではなく、劣悪な労働環境に対する抗議として工場の機械を破壊したのが実情です。AIによって一部の職業が変化することは確かですが、それによる労働市場の変化は時間をかけてゆっくり進むと見られています。
高校生に向けて勧める学部と勧めない学部を提供する「データサイエンス」の名を冠した学部の存在についての議論や、自動運転の実現といった将来的なテーマも含め、AI時代に向けた現実的な視点と準備が重要です。
出典 : https://president.jp/articles/-/76953?page=1