元Apple Siriのエンジニア、ジョン・トールが設立したAI最適化スタートアップ「Inephany」は、言語モデル(LLM)のトレーニングコスト削減をうたい、1.8百万ポンドの資金を調達しました。AIの研究開発がより大規模でパワフルなツールを要求している中、それに伴う高額なR&Dコストが大きな障害となっています。例えば、OpenAIのGPT-4開発には6千万ドルから1億ドルがかかったとされ、更に高性能モデルの開発には最大で10億ドルが必要かもしれません。
Inephanyは、従来の「ブルートフォース」手法に代わる、LLMトレーニングの効率化を提供し、コストおよび時間の削減を目指すと主張しています。ロンドンに拠点を置き、将来的にはAI業界全体をターゲットに拡大していく計画です。このラウンドは、Oxford Nanoporeの投資家であるAmadeus Capital Partnersが主導しました。この技術が広く採用されれば、AIが提供するモデルの可能性に大きな影響を与えるとAmadeusのパートナー、アメリア・アーマー氏は述べています。
また、このラウンドではSure Valley Venturesも参加し、Siriの開発にも携わったスティーブ・ヤング教授も投資し、会社のチェアとして参画しました。AIの利用が様々な分野に広がるにつれ、効率的なニューラルモデルのトレーニングニーズはさらに重要となっており、ヤング教授はInephanyの技術による変革に期待を寄せています。
出典 : AI startup founded by ex-Apple engineer raises £1.8m to optimise LLM training https://www.uktech.news/ai/inephany-raises-1-7m-to-optimise-llm-training-20250416