東京大学をはじめとする研究グループが大規模言語モデルと失語症の脳の情報処理についての研究を発表しました。
彼らは、数理解析を用いて、AIが情報を誤解する「ハルシネーション」と、失語症の一種である「ウェルニッケ失語症」の脳波パターンに共通点があることを明らかにしました。
ウェルニッケ失語症の人は、流暢な言葉を発するものの、意味がつながらない言葉を話すことが特徴です。
研究チームは、失語症の人と健常者の脳の神経活動を「fMRI」で計測し、「エネルギー地形解析」という手法で分析しました。
また、複数のAIモデルも同様の解析で比較され、すべてがウェルニッケ失語症の情報処理パターンと類似していることが判明しました。
しかしながら、そのメカニズムは今もって不明とされています。
この画期的な研究によって、AIの内部状態が人間の失語症の脳と似通っている可能性が示されたのです。
研究結果は、「Advanced Science」という米学術雑誌に掲載されました。
この発見は、今後のAIや脳科学の研究に重要な影響を及ぼすかもしれません。
出典 : LLMと感覚性失語症、情報処理に類似性 東大が明らかに https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2505/23/news171.html
