大学入試の一環で重要視される出願書類の審査に、新たな動きが出てきました。
河合塾は、出願書類がAIによって作成されたかどうかを判定するシステムを開発し、国公私立の約30大学が利用を予定しています。
このシステムは、文部科学省によれば、全国の大学に入学する約62万人のうち、約半数にあたる約31万人の合格者が対象となる、総合型選抜や学校推薦型選抜で使われる見込みです。
特筆すべきは、生成AIを利用した文章を70%の確率で検出できる能力を持っている一方、5%の確率で人間が書いた文章をAIによるものと誤認するリスクもある点です。
入試担当者は、合否判定そのものには使用せず、審査の一環として疑わしい出願書類を事前に把握し、面接での質問に活用する方針です。
AIによる出願書類の使用は、受験生本人の考えが反映されているかどうかという観点から、昨年以降、慎重な姿勢を示す大学も見られます。
こうした中、河合塾のシステムは、大学入試におけるAI利用の議論に一石を投じるものとなりそうです。
出典 : 大学入試の出願書類で生成AI?、河合塾が判定システム開発…今秋選考から30大学が利用予定 https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/daigakunyushi/20240808-OYT1T50108/