Googleは、モバイル端末で直接動作する新しいAIモデル「ジェミニ」を発表しました。これは、ChatGPTを開発したOpenAIなどの競合に対抗する取り組みの中で大きな進歩です。ジェミニはGoogleの最も大きくて能力のあるAIシステムで、画像や音声から情報を分析し、高度な推論や計画能力を持ちます。
これは水曜日からGoogleのチャットボット「Bard」を支え、来年からは広く検索エンジンにも統合される予定です。
なお、ジェミニのモバイル対応版である「ナノ」は、特にGoogleの最新のPixel携帯電話に統合されることで、ありのままのデータを端末で処理し、プライバシーを保ちながらもオフラインでのAIアプリケーションや機能を開発できるように最適化されています。
この技術は経済的な問題も解決する可能性を秘めており、クラウドを介さずに携帯電話のコンピューティングパワーで運用することにより、システム操作のコスト削減が見込まれます。また、プライベートデータを端末に限定することで、プライバシーの確保というメリットもあります。
ジェミニは、人間の専門家をも凌駕するAIモデルとして、数理論理問題の解決や科学データの分析、高度なコーディングといった機能で特に優れているとされ、複数のテストでOpenAIのGPT4モデルを超える結果を示しました。Bardに統合されたジェミニは、多様な言語で質問に対する信じられる回答を生成でき、シリコンバレーにおける大手テクノロジー企業間の競争に新たな局面をもたらします。
出典 : https://www.ft.com/content/5841a809-00fa-4a1f-8709-71301d7de242